新人時代は多分看護師人生でいちばんつらい時期だと思います。
筆者は看護師歴10年越えのベテランですが、遠い昔は新人いじめに苦しんだものです。
新人看護師がつらいのは、ある意味成長において必要な過程で乗り越える壁です。
この記事を読むことで、このようなことがわかります。
- 新人看護師のあなたがつらくなる時期を知っておくことで、自分だけじゃないと安心ができる
- つらくなる時期と対策を知っておくことで、つらさを乗り越えることができる
- 1 新人看護師が辛い理由
- 1.1 辛くなりがちなタイミング①集合研修が終わり所属部署に配属された時期
- 1.2 対策①挨拶・報連相をきちんとする。距離感に注意する
- 1.3 対策②わからなくて当然。自己学習をし、分からないことは質問し分からないままにしない
- 1.4 対策③気持ちを切り替える習慣をつける、休日はリフレッシュする
- 1.5 辛くなりがちなタイミング②夜勤を開始するかしないかの境目
- 1.6 対策①プリセプターなど担当の先輩に相談する
- 1.7 対策②他人と比較しない
- 1.8 対策③不当に夜勤をつけてもらえない、指導がもらえない、いじめなど職場に問題がある場合は転職も検討
- 1.9 辛くなりがちなタイミング③独り立ちする時期
- 1.10 対策①ここまで頑張ってこれた自分を褒める
- 1.11 対策②指導は成長してほしい想いから。受け止めて今後に活かす
- 1.12 対策③自分の身体は自分で守る。(夜勤がある場合、自分なりの生活リズムをみつける)
- 2 まとめ
新人看護師が辛い理由
新人看護師には、看護という特殊な業界ゆえのリアリティショック、不規則な勤務時間、慣れない人間関係など、さまざまな要因が同時に複雑に襲ってくるためです。
正直言って一年中辛いのですが、ここでは特に辛いと感じやすい時期を3つに分けて対処法をお伝えします。
辛くなりがちなタイミング①集合研修が終わり所属部署に配属された時期
職場の教育体制によりますが、最初は集合研修から始まることが多いです。そこでは学生と同じ感覚な人も多いと思います。
ところが、所属部署に配属されてからが本番。臨床は教科書通りにはいかない、複数人受け持ちに慣れず優先順位がつけられない、初めてだらけの処置など緊張続き。
帰宅しても自己学習や課題をこなさなければなりません。
患者さんだけでなく、プリセプターや他の先輩方との関わりも、余裕がない分慣れるまでつらい時期です。
対策①挨拶・報連相をきちんとする。距離感に注意する
緊張が続くと顔が強張ってしまうので、挨拶は意識して笑顔で元気にしましょう。
看護師関係なく挨拶ができない人は社会人としてNGです。
ここで意識してほしいのは、学校とは違い職場の同僚は友達ではないということです。
親しみやすいからといって言葉遣いがフランクになりすぎたり、怖いからといって報連相を怠ったりしないようにしましょう。
特にこの時期はみんなが新人看護師に注目しています。
挨拶と敬語と報連相ができていればそこまで悪目立ちすることはないと思います。
対策②わからなくて当然。自己学習をし、分からないことは質問し分からないままにしない
この時期はわからないのが当然で、逆に言えば先輩にフォローしてもらえる特権があるということです。
ただ、分からなかったらとりあえず聞くのではなく、基本的な内容は自己学習した上で質問しましょう。
また、質問に答えて頂く時はメモを取るようにします。
メモを取っていない人は覚える気がないように見えて印象が悪いです。
質問するタイミングが掴めないときは、いつなら質問していいかを聞いてから質問するといいでしょう。
ときどき、質問や確認をすることをよく思わないスタッフもいます。でも、そんなことを思うスタッフのほうが少ないです。
勝手に行動して、インシデント・アクシデント、患者に不利益をもたらすほうが困るので、逐一報告・相談くらいの気持ちでいましょう!
稀に、教えてもらえず無視する、あまりに過重な仕事をつけるなど職場に問題があるケースがあります。この場合、早めに配置転換や転職も考えた方がいいかもしれません。
対策③気持ちを切り替える習慣をつける、休日はリフレッシュする
覚えることや学習することが山積みで休みなのに仕事のことが頭から離れない・・・という方も多いと思います(看護師は根が真面目な人が多いです)ですが、健康な心は健康な身体に宿るもの。嫌なことがあっても引きずらないためにも心身を休ませる時間を作るといいです。
学習も大事ですが、友達や家族と休日を一緒に過ごす、趣味を楽しむなどリフレッシュする時間を作るようにしましょう。心身の体調管理と気持ちの切り替えは看護師を今後続けるには重要なスキルです。
辛くなりがちなタイミング②夜勤を開始するかしないかの境目
大体入職から3か月くらいです。日中は先輩に要所要所はフォローしてもらいながらも一通りのことはできるようになり、夜勤デビューするかどうかが話題になる時期です。
病棟の都合やその人の仕事ぶりなど理由は様々ですが、夜勤開始の時期は同じ新人看護師でも前後することがあります。「○○さん(同期)はもう夜勤入っているらしいね~!」など話を聞くと劣等感に落ち込むことも・・・。ある意味、客観的に仕事ぶりを評価されることになるので、この時期が最初よりきついかもしれません。
対策①プリセプターなど担当の先輩に相談する
看護師は観察力が仕事の要なので、患者さんだけでなくあなたのことも先輩はよく見ています。不安なことは相談するといい助言を貰えると思います。
この時期に個別面談を設ける職場も多いので、その機会に話してもいいでしょう。
対策②他人と比較しない
(1)呑み込みは早いけれど仕事は雑で、ある程度時期が経ってから壁に当たる人
(2)呑み込みが遅く時間がかかるけれど仕事は丁寧な人など仕事ぶりは人それぞれです。
(2)の方がこの時期は悩みやすい傾向にあります。
できることを着実に真摯にやり続ければ周りの評価も付いてくるものです。ですが、分かっていても気にするのが人間です。その場合は誰かに話を聞いてもらってガス抜きしましょう。
逆に、(1)のタイプはできると思われて手が離れるのが早くなる傾向にあり、後々困ることがあります。最初は意識して基礎を丁寧にやるよう心がけるといいです。
対策③不当に夜勤をつけてもらえない、指導がもらえない、いじめなど職場に問題がある場合は転職も検討
一人だけ夜勤をつけてもらえないなど明らかに他と差がある場合は理由を確認しましょう。勇気がいると思いますが、納得できなければモチベーションを維持するのは難しいと思います。
筆者に専門学校を卒業後、大学病院に就職し3か月で離職した友人がいます。当時配属された部署は全員大卒だったそうです。「何で専門学校からここにきたの?」と周りから見下され続け、誰も守ってくれず、結果適応障害になり休職→退職となりました。
もちろん、職場が悪い!と決めつけるのはよくないですが、改善が困難な場合は自分を守るためにも転職がベストな場合もあります。
ちなみに友人は無事転職でき、今では管理の仕事も任され楽しそうです。
辛くなりがちなタイミング③独り立ちする時期
1年目も終盤にさしかかった頃です。一通りの業務は単独でできるようになり、重症者を任されたり看護の幅が広がる時期でもあります。
その一方、ミスや失敗をしやすい時期でもあります。また、冬は病院全体が忙しくなりやすく残業が増えやすいです。
最初は気合いで乗り切っていたのが、だんだん残業や不規則な生活リズムに疲労が溜まり心身が辛くなってくる時期です。
対策①ここまで頑張ってこれた自分を褒める
これまで辛いことばっかりだったと思います。頑張ってきた自分を褒めて、好きなものを買ったり、美味しいものを食べたり、お世話になった人にプレゼントするのもいいかもしれません。
対策②指導は成長してほしい想いから。受け止めて今後に活かす
看護師は専門職で生涯学習を続ける必要があります。指導は成長してほしい・成長できると思ってもらえているということです。辛いけれど、受け止めて今後に生かしましょう。
慣れたころにミスを起こしやすいので注意が必要です。チェックリストを見直したり、仕事の終わりに抜けがないか最終確認したり工夫しましょう。
残業が多くなると疲れてくると思いますが、仕事の効率は経験から自然について来るので効率ばかり重視すると抜けが多くなりやすいです。これまで通り、報連相は速やかに行いましょう。
対策③自分の身体は自分で守る。(夜勤がある場合、自分なりの生活リズムをみつける)
周りの看護師さんの夜勤入り・明けの過ごし方はルーティン化している人が多いです。夜勤前早く起きて昼寝をする人、昼まで寝ていてそこから夜勤まで起きている人。夜勤明けはすぐに寝る人、頑張って起きて夜早く寝る人など様々です。
段々仕事には慣れてきますが、年齢を重ねることで体力的にきつくなります。また、家庭をもったりすると家族の都合に左右されたりするようになります。なので、新人看護師の時期から自分なりの生活リズムの整え方を試行錯誤しておきましょう。
まとめ
今回新人看護師が辛くなりやすい時期と対処法についてお話ししました。誰しも辛い時期はあります。ですが、いつまでも辛いということはなく、成長に伴って段々仕事に慣れて視野が広くなるのを実感できると思います。そうすると看護の仕事の楽しみややりがいを感じる余裕ができると思います。
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